残存デンプンをもとめて―三内丸山遺跡


青森県の三内丸山遺跡へ行ってきました。

三内丸山遺跡は以前から行きたかった所であり、今回、機会に恵まれましたので、現地踏査・資料調査をしてきました。

ご存知のように、三内丸山遺跡は今から約5500年前から4000年前の縄文時代の集落跡です。平成4年から始まった発掘調査によって、当時の自然環境や生活の様子を示す数多くの発見があり、従来の縄文文化のイメージを大きく変えました。これらの発見をうけて、三内丸山遺跡は平成12年11月に国特別史跡に指定されました。

遺跡の詳細については公式ホームページがありますので、「三内丸山遺跡」で検索してそちらをご参照ください。

さて、今回私が調査に出かけた一番の目的は、自分の研究テーマ「先史時代の植物食を残存デンプン分析から探る」から、この三内丸山遺跡を残存デンプン研究の類例に加えたいということからです。

当時の自然環境や生活の様子をあらわす資料が数多く出土している集落遺跡で残存デンプン分析を行えば、残存デンプン研究の類例を増やすだけにとどまらず、「人びとが環境から何をとりだし、何をうみだしていたのか」がわかるのではないかと考えたのです。

今回はあくまで資料を確認することに終始しましたので、これからさらに研究を進めていくことになりますが、「百聞は一見にしかず」。やはり現地に出かけ、担当者の方がたからお話を聞くのは非常に参考になりました。

はたして残存デンプン分析の結果はいかに。結果を得られましたら、またご報告します。

コメント

  1. 5日のニュースによると、三内丸山遺跡を含めた青森県内の遺跡群を世界文化遺産に登録することをめざす民間組織「『県の縄文遺跡群』世界遺産をめざす会」が発足したそうです。

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