古文書に用いられているダイズ糊の情報を得るため,紙の博物館へ行ってきました。総合資料学で歴史資料を分析することになっており,現在いろいろ調べています。
残念ながら,糊は「でんぷん」と明記されているだけで内容物はわかりませんでしたが,製紙の歴史に関する基礎知識を得ることができました。
下記の先行研究を参照し,実験的に糊の標本を作って検討しようと考えています。
- 早川典子. 2014. 典籍類に使用された「豆糊」に関する赤外分光分析. 保存科学 53: 81-95.
- 大橋有佳・大林賢太郎・稲葉政満. 2016. 古代・中世の典籍類に使用された大豆糊―平安時代後期以降の文献調査と大豆粉糊の試作―. 文化財保存修復学会誌 59: 1-8.
- 岡田文男・秋本賀子. 1998. 古代の文献にみられる大豆糊の試作. 文化財保存修復学会誌:古文化財之科学 42: 15-25.
- 嶋野徑子. 1999. 型染における防染糊に関しての一考察―大豆糊を中心に―. 文化女子大学紀要 30: 99-106.
- 山田哲也・中野勲・寺西克倫・久松眞. 1996. 古糊の研究. 応用糖質科学 : 日本応用糖質科学会誌 43 (2): 137-142.
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